ダイエット中のプロテイン、種類や特徴を知ろう。

ダイエット中にプロテインを飲んでいる人も多いと思いますが、実は種類や特徴、吸収時間なども様々です。
今回は、自分にあったプロテインをみつけるためにも、プロテインについて勉強しましょう。
プロテインの種類になりますが、ホエイ、カゼイン、ソイの3つがメジャーになってきます。その3つのプロテインについて詳しく説明していきます。

ホエイプロテインは、牛乳に含まれるたんぱく質のうち約20%を占める成分で、消化・吸収が速いことが特徴です。運動後の筋肉回復や成長に最適で、目的に応じて以下の3種類があります。

1-1. ホエイプロテイン コンセントレート (WPC: Whey Protein Concentrate)

特徴:

• たんぱく質含有量: 約70~80%(製品によって異なる)
• その他の成分: 脂質や炭水化物(乳糖)を含む
• 味: 比較的自然で飲みやすい
• 価格: 最も手頃

吸収時間:

• 1~2時間

メリット:

• コストパフォーマンスが高いため、日常的なたんぱく質補給に最適。
• 多少の脂質や乳糖が含まれているため、栄養バランスが取れている。

デメリット:

• 乳糖不耐症の人には不向き(乳糖が含まれるため、消化不良を起こす可能性がある)。

1-2. ホエイプロテイン アイソレート (WPI: Whey Protein Isolate)

特徴:

• たんぱく質含有量: 90%以上
• その他の成分: 乳糖や脂質がほとんど除去されている
• 味: WPCに比べてやや薄い
• 価格: WPCより高価

吸収時間:

• 30分~1時間

メリット:

• 乳糖不耐症の人でも安心して摂取可能。
• より純度が高いため、効率的なたんぱく質補給ができる。
• 低カロリー・低脂肪で、カロリー制限中にも最適。

デメリット:

• WPCに比べて価格が高い。

1-3. ホエイプロテイン ハイドロリセート (WPH: Whey Protein Hydrolysate)

特徴:

• たんぱく質含有量: 約90%
• 加工: アミノ酸がペプチド(分解された状態)で含まれており、消化が非常に速い
• 味: やや苦味があることがある
• 価格: 最も高価

吸収時間:

• 15~30分(最速)

メリット:

• 消化吸収が速いため、筋トレ直後や体が最もたんぱく質を必要としている時に効果的。
• 消化負担が少ないため、胃腸が弱い人にもおすすめ。
• アレルギーリスクが低い製品もある。

デメリット:

• 価格が高い。
• 加工の影響で味に苦味が出ることがある。

ホエイプロテインの使用タイミング

1. 運動直後
吸収速度が速いホエイプロテインは、筋トレや運動後に最適です。筋肉の修復・成長に必要なたんぱく質を迅速に補給できます。


2. 朝食時
朝は体が一晩中たんぱく質を消費しているため、速やかに補給することで代謝を活性化できます。


3. 食間
日中、食事と食事の間にたんぱく質を補いたい場合にも活用できます。

◆ホエイプロテインのメリット

• 吸収が速い
他のプロテイン(ソイやカゼイン)に比べ、素早くアミノ酸を筋肉に届けることができます。


• 必須アミノ酸が豊富
筋肉の成長に必要なBCAA(分岐鎖アミノ酸)が多く含まれています。


• 筋肉の回復と成長をサポート
特に筋トレ後の筋肉修復に効果的です。


◆ホエイプロテインのデメリット

• 短時間での効果に限定
吸収が速い一方で、長時間のアミノ酸供給は難しいため、長期的なたんぱく質供給にはカゼインプロテインが適しています。


• 乳製品アレルギーのリスク
一部の人には消化不良やアレルギー反応を引き起こす可能性があります(WPIやWPHはそのリスクが低い)。

◆まとめ

ホエイプロテインは、筋肉の速やかな回復や成長をサポートするため、特に運動後のたんぱく質補給に適しています。WPCはコスパが良く、WPIは純度が高く、WPHは最速の吸収を求める人に最適です。目的や体質に合わせて選ぶことで、効果的なたんぱく質補給が可能です。

カゼインプロテインは、牛乳に含まれるたんぱく質の約80%を占める成分で、ゆっくりと消化・吸収されるのが最大の特徴です。持続的にアミノ酸を供給するため、特定の状況で筋肉の維持やダイエットに役立ちます。

カゼインプロテインの吸収時間

• 吸収速度: 6~8時間
カゼインは胃の中でゲル状に固まり、消化がゆっくり進みます。このため、長時間にわたってアミノ酸を少しずつ供給し続けることができます。

カゼインプロテインの特徴

1. 長時間にわたるアミノ酸供給

• 筋肉の分解を防ぐ「抗カタボリック効果」が強いです。
筋肉がエネルギーとして分解されるのを防ぐため、就寝中や長時間食事を取れないときに最適です。

2. 満腹感の持続

• 消化吸収が遅いため、満腹感を長く維持できます。
これにより、ダイエット中の間食予防や、食事の置き換えに利用できます。

3. 筋肉の回復・維持

• 筋肉の修復や成長をサポートする必須アミノ酸が豊富です。特にグルタミンというアミノ酸を多く含み、筋肉の回復や免疫力のサポートに役立ちます。

4. ゆっくり作用するための特性

• ホエイプロテインが運動後の素早い回復を助けるのに対し、カゼインプロテインは筋肉を長時間にわたってサポートします。

カゼインプロテインの使用タイミング

1. 就寝前
長時間食事ができない睡眠中でも、カゼインプロテインを摂取しておくと筋肉に必要なアミノ酸が供給され続けます。


2. 食事の間隔が長いとき
仕事中や外出中など、次の食事まで時間が空く場合に満腹感を持続させるために活用できます。


3. ダイエット中
満腹感が長く続くため、食事量を抑えやすく、カロリーコントロールに役立ちます。

カゼインプロテインのメリット

• 筋肉分解の防止
長時間にわたりアミノ酸を供給し続けることで、筋肉のカタボリック状態(分解)を防ぎます。


• 満腹感が長持ち
消化吸収がゆっくりなため、ダイエットや間食の抑制に役立ちます。


• 骨の健康を促進
カルシウムが豊富で、骨密度の維持をサポートします。

カゼインプロテインのデメリット

• 吸収が遅い
運動直後に摂取しても、素早い筋肉回復にはあまり向きません。そのため、運動後はホエイプロテインとの併用が効果的です


• 乳製品アレルギーの人には不向き
乳由来のプロテインであるため、乳アレルギーや乳糖不耐症の人には適しません。


• コスト
一部の製品はホエイプロテインよりも高価になることがあります。

まとめ

カゼインプロテインは、長時間にわたり筋肉を保護したい場合や満腹感を得たいときに最適なプロテインです。特に、就寝前や食事間隔が空くタイミングでの摂取が効果的です。一方、運動直後の即効性を求める場合は、ホエイプロテインとの併用を検討すると良いでしょう。

ソイプロテインは、大豆を原料とした植物性のたんぱく質です。動物性のホエイプロテインと異なり、ゆっくりと消化・吸収されるため、健康志向やダイエット目的、また乳製品を避けたい人に人気があります。

ソイプロテインの吸収時間

• 吸収速度: 3~5時間
ソイプロテインはホエイプロテインよりも吸収が遅く、カゼインプロテインよりは速い中間的な速度で吸収されます。このため、持続的にアミノ酸を供給できるのが特徴です。

ソイプロテインの特徴

1. 植物性たんぱく質

• 大豆由来であるため、動物性食品を避ける人やヴィーガン、ベジタリアンにも適しています。

2. 必須アミノ酸を含む(ただしバランスに注意)

• ソイプロテインは必須アミノ酸を含みますが、筋肉の成長に重要なメチオニンがやや少ないため、ホエイプロテインに比べると筋肥大効果はやや劣る場合があります。

3. 満腹感を持続させる

• ゆっくり消化・吸収されるため、満腹感が長く続きます。これにより、ダイエット中の間食防止や食事の置き換えとして効果的です。

4. イソフラボンを含む

• 大豆特有の成分であるイソフラボンは、女性ホルモン(エストロゲン)に似た働きを持ちます。
• 更年期症状の緩和や骨密度の維持に寄与。
• ホルモンバランスを整え、肌の健康をサポート。

ソイプロテインの使用タイミング

• 朝食時・間食
消化吸収がゆっくりなので、長時間の満腹感を得られ、食事の間隔を空けたいときに最適です。


• 就寝前
就寝中の筋肉分解を防ぐために摂取することも可能です。カゼインほどではありませんが、一定の時間筋肉にアミノ酸を供給します。

ソイプロテインのメリット

• 動物性たんぱく質を避けたい人に最適
ヴィーガン、ベジタリアン、乳製品アレルギーの人におすすめ。


• ダイエット中のサポート
満腹感を持続させるため、間食を防ぎやすく、脂肪燃焼を促進。


• 健康効果
イソフラボンによるホルモンバランス改善やコレステロール低下が期待できる。

まとめ

ソイプロテインは吸収が比較的ゆっくりで、満腹感の持続や健康効果を重視する人に適しています。特にダイエット中や、動物性たんぱく質を避ける場合におすすめです。一方で、筋肉の速やかな修復や成長を求める場合は、ホエイプロテインとの併用が効果的です。