パーソナルトレーナーがメニュー作成をする時に考慮する特異性の原則とは
静岡市のパーソナルジムに通われている皆様、こんにちは!
今回はパーソナルトレーナーがメニュー作成をする時に考慮している原則の1つ、特異性の原則について説明致します。
特異性の原則(Specificity Principle)は、「目的に応じたトレーニングを行わなければ、目的に合った成果は得られない」という原則です。つまり、筋力や体力、持久力などを特定の目的に合わせてトレーニングを行うことが重要で、例えば、短距離走者がマラソンのような持久力トレーニングをしても、短距離のパフォーマンスは向上しません。目指す成果に合わせたトレーニングを行うことで、最も効果的に進化できます。
目次
1. 目的に応じたエクササイズ選択
• 筋力トレーニング(筋肥大):
筋肉を大きくしたい場合は、高重量・低回数(6~12回程度)のトレーニングを行います。筋肉が成長するためには、負荷をかけて筋繊維を破壊し、その回復過程で筋肉が太くなります。
• 例: ベンチプレス、デッドリフト、スクワットなど、全身の大きな筋肉を使うトレーニング
• 筋力向上(パワー系):
最大筋力を高めたい場合は、高重量・低回数(1~5回程度)で、力を最大限に発揮するトレーニングを行います。これにより、神経系が効率よく働き、筋力が向上します。
• 例: 最大重量でのベンチプレス、スナッチ、クリーン&ジャークなど
• 持久力向上(有酸素系):
長時間にわたって一定のペースで活動できる持久力を向上させたい場合は、低強度・長時間(30分~1時間以上)のトレーニングを行います。これにより、心肺機能が強化され、持久力が向上します。
• 例: ランニング、サイクリング、スイミングなどの有酸素運動
2. 動作パターンの特異性
• トレーニングでは、日常生活や競技で必要な動作パターンに特化したエクササイズを行うことが効果的です。
• サッカー選手: 足を使ったスプリントや方向転換の動きが多いため、ランニングや加速トレーニング、サイドステップなどを重点的に行います。
• 野球選手: 投げる動作や打つ動作に特化したトレーニング、特に肩や腕の可動域を広げるトレーニングが重要です。
• ボディビルダー: 筋肉の見た目を重視するため、全身の筋肉を均等に鍛えるエクササイズ(ベンチプレス、デッドリフト、スクワット)を行います。
3. トレーニングの強度・頻度の特異性
• 競技の要求に合わせた強度や頻度を選択することも重要です。例えば、短距離選手がトレーニングで長時間のランニングを行っても意味がなく、反対にマラソン選手が短距離スプリントをトレーニングで行っても適切な結果は得られません。
• 100mスプリンター → 短距離のスプリントトレーニングやスタートダッシュ、爆発力を重視したトレーニング
• マラソンランナー → 長時間の持久力を養うために、長距離ランニングやインターバルトレーニングを行う
4. 筋肉部位と動作の特異性
• トレーニングでターゲットとする筋肉群を選ぶことも特異性の原則です。 例えば、背中の筋肉を強化したいのであれば、広背筋や僧帽筋をターゲットにしたエクササイズ(デッドリフト、ラットプルダウン、ローイングなど)を選択します。
• 腹筋を強化するなら、腹直筋や腹斜筋をターゲットにしたエクササイズ(クランチ、レッグレイズ、ロシアンツイストなど)を行う。
• 逆に腕の筋肉を強化するなら、上腕二頭筋や上腕三頭筋をターゲットにしたエクササイズ(アームカール、トライセプスエクステンションなど)を行う。
5. エネルギーシステムに合わせたトレーニング
• 体は運動時に、無酸素運動(短期間の高強度)と有酸素運動(低強度の長時間運動)の2つの異なるエネルギーシステムを使います。目的に合わせてこのエネルギーシステムを意識したトレーニングを行うことで、効率よく成果を得ることができます。
• 無酸素系: 短距離走やウェイトトレーニング、スプリントトレーニングなど。
• 有酸素系: ジョギング、サイクリング、水泳などの長時間の持久力を必要とするトレーニング。
6.特異性の原則を実践する上でのポイント
• 目標を明確にする: まずは、トレーニングの目的(筋肥大、筋力向上、持久力向上、スポーツパフォーマンス向上など)を明確にし、それに合ったトレーニングを選択します。
• 競技や活動に合わせた動作やエクササイズを選ぶ: 特定のスポーツに特化したトレーニングを行うことが効果的です。
• エネルギーシステムを考慮したトレーニング: 無酸素運動と有酸素運動をバランスよく取り入れる。
まとめ
特異性の原則は、目標に合わせたトレーニングを選択することで、効率よく成果を得るための原則です。筋力アップ、筋肥大、持久力向上などの目的に応じて、トレーニング内容や負荷、頻度を適切に調整し、最適な方法で進めていくことが重要です。
投稿者プロフィール

-
MMTパーソナルジム静岡代表
【所有資格】
・メンタルトレーニングスペシャリスト
・心理カウンセリングスペシャリスト
・スポーツフードスペシャリスト
・マインドフルネスコンサルタント
・メンタルヘルススペシャリスト
・ファスティングスペシャリスト
【経歴】
・トレーナー歴24年
・2023ベストボディ静岡大会モデル部門ファイナリスト
・2024年ベストボディ静岡大会モデル部門6位
【詳細】
・スポーツクラブでのインストラクター歴14年
フィットネス部門のトップとして活動。ダイエット指導やボディメイク以外にも生活習慣病予防プログラム、介護予防指導、スタジオプログラム、スイミング指導の経験も豊富。
・パーソナルジムでの代表トレーナー歴10年
クライアントには弁護士、医師、歯科医師、看護師、税理士、企業の代表取締役など多数おり、50代マラソン全国ランキング3位の方の指導も行っている。
最新の投稿
トレーニング2025年3月15日パーソナルトレーナーが次回のトレーニング時に考慮するオーバーロードの原則とは
未分類2025年3月15日パーソナルトレーナーがメニュー作成をする時に考慮する特異性の原則とは
トレーニング2025年3月14日パーソナルトレーナーが個々に合ったメニュー作成をする時に考慮する個別性の原則とは
トレーニング2025年3月14日パーソナルトレーナーが教える休養と回復の重要性