運動によっては脂肪はエネルギーにならない?

みなさん、運動の強度によって、使われるエネルギーが違うって知ってましたか?今回はエネルギー回路について説明致しますね。

エネルギー回路は、体が動くための「エネルギーを作る仕組み」のことです。運動の種類や強さによって、体は3つの方法を使い分けてエネルギーを作っています。それぞれについて説明します。

1. ATP-CP系(短時間で全力を出すとき)

• 何をする時に使う?
スプリントや重い物を持ち上げるなど、全力を一気に出す短い運動。
例: 100m走、重量挙げ。


• エネルギーを作る材料は?
筋肉にある「クレアチンリン酸」という物質。


• どのくらい続く?
10秒以内。すぐにエネルギーが切れる。


• ポイント
とにかく速くエネルギーを作れるけど、すぐ使い切る。短時間の高強度運動で活躍。

2. 解糖系(短めのきつい運動をするとき)

• 何をする時に使う?
400m走やHIITのような、中強度~高強度の運動を短時間続けるとき。
例: バーピージャンプ、全力ダッシュを30秒続ける。


• エネルギーを作る材料は?
糖質(体に蓄えられているグリコーゲンや血液中のブドウ糖)。


• どのくらい続く?
30秒~2分くらい。その後は乳酸が溜まってきて、だんだん疲れてくる。


• ポイント
エネルギーは早く作れるけど、乳酸が溜まって疲れやすくなる。

3. 有酸素系(ゆっくり長く動くとき)

• 何をする時に使う?
軽い運動や長時間の運動をするとき。
例: ウォーキング、ランニング、サイクリング、登山。


• エネルギーを作る材料は?
脂肪と糖質(長時間になると脂肪がメインで使われる)。


• どのくらい続く?
何時間でも続けられる(酸素がある限り)。


• ポイント
長時間の運動で脂肪を効率よく燃やす。持久力を必要とする運動で使われる。

4.ダイエットとエネルギー回路の関係

• 短時間で高強度の運動(ATP-CP系・解糖系)
→ 短い時間で大量のカロリーを消費し、筋肉を維持または増やす。脂肪燃焼が運動後も続く。


• 長時間の軽い運動(有酸素系)
→ 運動中に直接脂肪を燃やす。ウォーキングやジョギングなどがこれに当たる。

ダイエットでは、この短時間の高強度運動と長時間の有酸素運動を組み合わせると、脂肪を効率的に燃やしながら筋肉を維持でき、効果的に痩せることができます。