パーソナルトレーナーが個々に合ったメニュー作成をする時に考慮する個別性の原則とは
静岡市のパーソナルジムに通われている皆様、こんにちは!
今回はパーソナルトレーナーがメニュー作成をする時に考慮する個別性の原則について説明致します。
個別性の原則(Individuality Principle)は、すべての人が異なる体力や能力、適応速度を持っているため、トレーニングプログラムも個々の特性に合わせて調整するべきだという原則です。言い換えれば、同じトレーニングでも、各人の体力レベル、経験、目的、遺伝的な要素によって効果的な方法や結果は異なるということです。
目次
個別性の原則のトレーニングにおける具体的な内容
1. 遺伝的要素の影響
• 筋肉のタイプや成長の速度は、遺伝的に異なるため、同じトレーニングをしても、筋肉の付き方やパフォーマンスの向上に差が出ることがあります。
• 速筋(白筋)が多い人は、短距離走や高強度のトレーニングに強い。
• 遅筋(赤筋)が多い人は、持久力を要する活動に向いています。
例: 速筋繊維が多い人は、パワーリフティングやスプリントに向いており、遅筋繊維が多い人は、マラソンや長時間の有酸素運動に適しています。
2. 年齢や性別による違い
• 年齢: 若年層と高齢者ではトレーニングにおける反応が異なります。若い人はホルモンレベルや成長ホルモンの分泌が多いため、筋力の増加が速いですが、年齢が上がると筋肉の合成能力が低下し、回復に時間がかかります。
• 性別: 男性は一般的にテストステロンが多いため、筋肉をつけやすい傾向がありますが、女性はホルモンバランスや筋肉量が少ないため、トレーニングに対する反応が男性と異なります。
例: 高齢者は関節の可動域を重視し、軽めの負荷で回数を増やすトレーニングを行い、若年層は高強度で短期間に筋力を向上させるトレーニングが有効です。
3. トレーニング経験に基づくアプローチ
• トレーニングの経験が少ない初心者と、経験豊富な上級者ではトレーニング内容や進め方が異なります。
• 初心者: 基本的なフォームや技術を習得しながら、全身をバランスよく鍛えるトレーニングが適しています。初めは低負荷で高回数を意識し、筋肉や神経系がトレーニングに慣れることが大切です。
• 上級者: 高重量で低回数、または特定の筋群をターゲットにした分割トレーニング(例えば、胸の日、背中の日など)が効果的です。経験により筋肉が高負荷に慣れているため、トレーニングの強度を高くすることができます。
例: 初心者は全身トレーニング(例えば、スクワットやベンチプレス、デッドリフト)を週2~3回行う一方で、上級者は分割法で特定の部位に焦点を当てたトレーニングを行います。
4. 体調や健康状態
• 体調や既往歴によって、同じトレーニングでも負荷のかけ方が変わることがあります。例えば、過去に肩を痛めた経験がある人は、肩に負担がかかりにくいエクササイズやフォームを選ぶ必要があります。
• 例: 膝に問題がある場合は、スクワットの代わりにレッグプレスを使う、肩を痛めている場合は、肩を保護するためにダンベルフライではなくケーブルを使うなどの調整が必要です。
• 心疾患や糖尿病などの疾患がある場合は、医師と相談しながら、適切な負荷を選ぶ必要があります。
5. モチベーションと心理的要因
• モチベーションや心理的な要因によっても、トレーニングの効果が異なります。例えば、精神的に疲れている場合は、強度の高いトレーニングよりも軽いストレッチやリカバリートレーニングが適している場合があります。
• モチベーションが高ければ、高強度のトレーニングに挑戦する意欲が湧くが、逆に低いと、過度に負荷をかけすぎると怪我のリスクが増すことがあります。
6. ライフスタイルと食事
• トレーニングの効果は、食事や睡眠、ストレスの管理にも大きく影響されます。仕事や家庭の状況によって、トレーニング時間や頻度、食事管理が難しい場合、個別にトレーニングの内容を調整することが重要です。
• 食事: 高タンパク質の食事が必要な場合や、減量中でカロリーを抑える必要がある場合、トレーニングプログラムを調整します。筋肉を増やすためにはカロリー過剰、減量にはカロリー制限が求められます。
7.個別性の原則を実践するためのポイント
1. 自分の目的を明確にする
目標(筋肥大、筋力向上、持久力向上など)に応じたプログラムを作成し、自己の進度に合わせて負荷やトレーニング方法を調整します。
2. 自分の体力レベルに合った負荷設定
初心者は低負荷からスタートし、徐々に強度を上げる。上級者はトレーニングの負荷やテクニックを進化させていく。
3. 定期的に進捗を評価
定期的に自分の進捗を評価し、必要に応じてトレーニング内容を変更します。特に初心者は短期間で大きな進歩を実感することが多いですが、上級者は停滞期に入ることもあるため、微調整が必要です。
4. 怪我の予防と回復を意識
体調や怪我の状態に応じて、トレーニングの内容や強度を調整し、無理なく進めていくことが大切です。
まとめ
個別性の原則は、トレーニングを行う上で非常に重要な考え方で、各個人の身体的特徴や健康状態、トレーニング経験、目的に合わせてプログラムを調整することが求められます。自分に最適な方法でトレーニングを行うことで、効果的に成果を上げ、怪我のリスクを最小限に抑えることができます。
投稿者プロフィール

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MMTパーソナルジム静岡代表
【所有資格】
・メンタルトレーニングスペシャリスト
・心理カウンセリングスペシャリスト
・スポーツフードスペシャリスト
・マインドフルネスコンサルタント
・メンタルヘルススペシャリスト
・ファスティングスペシャリスト
【経歴】
・トレーナー歴24年
・2023ベストボディ静岡大会モデル部門ファイナリスト
・2024年ベストボディ静岡大会モデル部門6位
【詳細】
・スポーツクラブでのインストラクター歴14年
フィットネス部門のトップとして活動。ダイエット指導やボディメイク以外にも生活習慣病予防プログラム、介護予防指導、スタジオプログラム、スイミング指導の経験も豊富。
・パーソナルジムでの代表トレーナー歴10年
クライアントには弁護士、医師、歯科医師、看護師、税理士、企業の代表取締役など多数おり、50代マラソン全国ランキング3位の方の指導も行っている。
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